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お知らせ

2016.11.07

欧州視察について

ブリストル大学(英国)

2016年10月9日(日)~10月16日(日)、英国のスマートシティ・プロジェクトである”Bristol Is Open”(BIO)の主機関であるブリストル大学への訪問、ストックホルムで開催された「国際地域ベンチマーク協議会」(IRBC)への参加等を通じて、欧州の産学官組織と九大COIとの情報交換を行ってまいりました。

2016年10月10日(月)、ブリストル大学を訪問し関係者との情報交換を行ないました。
BIOプロジェクトでは、彼らの情報通信基盤をCity OSと呼んでおり、九大COIが目指す都市OSと同様の社会システム基盤構築を進めています。
ブリストル大学High Performance Network Group所長であるDimitra Simeonidou 教授を責任者として、ブリストル市内にSDN(Software-Defined Networking)で管理する有線・無線の高速通信ネットワークを施設しようとしています。SDNは通信ネットワークをアプリケーションから柔軟に設定できる機能で、都市の通信を状況に応じて最適に活用できます。これらの情報通信基盤を活用した自動運転、エネルギーなど個別のアプリケーション開発の取り組みに関する議論を行ないました。加えて、九大COIの都市OSを紹介するとともに、互いのプロジェクトでの産学官連携体制、ビジネスモデル構築、社会実装へ向けた課題などを話し合いました。

大学から移動して市内にあるBristol Data Domeを見学しました。Data Domeは,昔からあった古いプラネタリウムの改修に合わせて新しい映像システムを入れ替え、様々なビッグデータの可視化を可能にした施設です。円球状の室内で3Dによりブリストルの街のデータから世界全体の環境ビッグデータなどまでわかりやすく可視化されています。これらの映像はブリストル発のベンチャー企業が開発しており、これも産官学一体となった取り組みの一例です。

ストックホルム(スウェーデン)

10月12日(水)はストックホルム(スウェーデン)で開催された、都市の様々な活動を情報共有し学びあうコンソーシアム「国際地域ベンチマーク協議会」(IRBC)会議に参加し、九大COIの活動と福岡市との連携状況を講演しました。IRBCは福岡市、ストックホルム、バルセロナ、ミュンヘン、ヘルシンキ、シアトルなどが参加しており、今年はストックホルムがホストで産官学連携などのテーマで情報交換、議論が行われました。

各都市から100名を超える参加者が集まり、3日間で7つのセッションが行われました。

九大COIからは、第1日目の最初のセッション「BUILDING GRIDGES BETWEEN THE ACADEMIA AND THE PUBLIC」において、松尾学術研究員が講演を行いました。他にも、九州大学・安浦寛人理事・副学長、九州先端科学技術研究所(ISIT)村上和彰副所長、福岡アジア都市研究所・久保隆行上席主任研究員、福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D.C.)豊島徹浩ディレクターによる講演やパネルディスカッションが行われました。

今回の視察を通し、欧州におけるスマートシティ・プロジェクトの現時点の進捗・課題、また産学官連携や社会実装の進め方などについて貴重な知見を得ることができました。

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