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お知らせ

2018.03.05

[活動報告] 第3回共進化社会システム・サイエンスカフェ「水素エネルギー社会と福岡の未来」の開催について

2018年2月17日(土)、Fukuoka Growth Nextイベントスペースにおいて、エネルギー部会と市民サービス部会による第3回共進化社会システム・サイエンスカフェ「水素エネルギー社会と福岡の未来」を開催しました。
開催趣旨は、水素エネルギー社会が実現された場合、私たちの生活がどのように変わるのか、参加者の皆様と地域の未来を共に考える場を創造することに設定しました。

今回のイベントには、概して水素エネルギーに対する関心の高い市民に参加いただきました。当日のプログラムは、2件の話題提供と参加者とのディスカッションから構成され、県内外より34名の参加が得られました。

司会は小林俊哉准教授が務めました。冒頭、永田晃也教授が開催挨拶とサイエンスカフェを開催する趣旨について参加者に説明した後、話題提供が行われました。

まず、九州大学の立川雄也助教による「大学から見た水素とエネルギー」という演題での話題提供が行われました。
九州大学が進める水素関連技術開発の取組や水素社会実現に向けた我が国の今後の取組など大学が進める研究面からの報告がなされました。

次に、東京ガス株式会社の松崎良雄主席研究員による「次世代エネルギー社会と水素・燃料電池」という演題での話題提供が行われました。
水素エネルギーを取り巻く世界的な動向、エネファームや燃料電池自動車といった形を通じた燃料電池の可能性に言及した上で、水素エネルギー社会実現への展望について産業界が進める研究面から報告がなされました。

話題提供の後、6~7人1テーブルでAからEまで5つのグループを作り、参加者の皆様とのディスカッションを行いました。各グループには、ファシリテーター1名を配置し、議論を促しました(A:永田教授、B:小林准教授、C:諸賀加奈助教、D:西釜義勝学術研究員、E:豊村祐士学術研究員)。水素エネルギー社会と共進化社会システム創成拠点が実現を目指すビジョンに対して、どのようなところに市民として不安を感じるか、期待したいかといったことから質問を提起し、ディスカッションを行いました。市民参加者より挙げられた1つ1つの意見を表出化していきました。さらに、参加者が感じた率直な疑問には、松崎主席研究員と立川助教が回答していきました。

最後に、各グループで1名参加者から代表者を選んで、どのようなディスカッションを行ったかを発表しました。水素エネルギーに対する関心の高さを反映して、エネルギー部会が地球規模の課題に立ち向かうために掲げる「持続可能な脱炭素社会の実現」というビジョンや産学官と地域が一体になって推進するエネルギー研究に対する期待感が示された一方で、水素エネルギーの安全性や経済性に対する不安感を示されていました。

サイエンスカフェは盛況のうちに終了しました。本サイエンスカフェにおいて、大学と社会が対話できる場を構築できたことには、共進化社会システム創成拠点が市民と協働して社会実装を遂行していく上で今後につながる大きな意義のある取組であったと考えています。主催者側としては、本サイエンスカフェの記録をまとめる予定です。 
                                   (文責:西釜)

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